5.2 WatchKitアプリとWatchKit Extensionの役割分担
WatchKitアプリは「アプリ」と呼ばれていますが、プログラムコードを全く持っていません。ソースファイルの所在でもわかるように、プログラムはすべてExtension側で実行されます。
実際の稼働時にはWatchKit Extensionで処理したデータがWatchKitアプリへ送信され、WatchKitアプリ内のリソース(Storyboardや画像など)を利用して表現されます。たとえて言えば、WatchKitアプリはシンクライアント端末であり、その背後のサーバとしてWatchKit Extensionが動いていることになります。
WatchKitアプリとExtension間の物理的通信はWatchKitフレームワークによって隠されていますが、両者の関係をクライアント・サーバと意識することでWatchKitフレームワークが理解しやすくなりますし、Apple Watchにとって効率の良いアプリ設計につながっていきます。
一方、WatchKit ExtensionとiOSアプリは別々のサンドボックスで動作するため、お互いに連絡を取り合ったりデータ領域を共有したりすることはできません。WatchKitフレームワークを介して連絡を取るか、App Groupの仕組みを使ってデータをヤリトリする必
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