Apple Watchプログラミングの作法 Extensionアプリ/Objective-C対応

巻末コラム Extensionとネイティブアプリ - 情報に埋没しないインターフェイス

Icon comment count 0
Icon stock count 0

8 情報に埋没しないインターフェイス

本書では「Apple Watchは、何をさせないでおくべきかを追求するデバイス」という点を強調してきました。

Extensionアプリは反応速度や能力的な制限から自然と簡素な作りになっていきますが、ネイティブアプリはApple Watchの多くの能力を引き出すことができるため、いろいろと実装したくなるという盲点があります。そんな時には第1章で説明した、Apple Watchのある生活とはどんなものなのかを思い出してください。

Watch画面を見ながら分単位で行う操作やゲーム、頻繁にTapticエンジンが手首を叩き、何度も情報を見せられる苦痛。そういったインターフェイスを排除するには「ネイティブだからできる」という考えを捨てて「なにが快適か」という基準で考えていくことが大切です。Extensionでプロトタイピングしてみるという利点がここにあります。

腕時計というデバイスは情報を利用しつつも情報に埋没しない、とてもバランスの良いインターフェイスを持っています。Watchアプリをデザインすることは、人間と情報がバランス良く関わる方法をもう一度整理しなおすということなのだと、Apple Watchを使うほどに強く感じます。

 

コメント

    コメントはありません