5章2節 トリガーを使おう
トリガーは、オブジェクトでさまざまな機能を呼び出す「引き金」となる、もう1つの衝突判定イベントです。これの使い方をマスターしましょう。
トリガーってなに?
ここまでの衝突判定は、ゲームオブジェクトとゲームオブジェクトがぶつかった状態、文字通り衝突した状態をチェックしていました。実際に動かしてみればわかりますが、ぶつかれば跳ね返ったり、そこで停止したりします。物と物がぶつかっている感じがよくわかります。
けれど、ゲームでは常に「物」だけがシーンに用意されるわけではありませんね? 例えば、ボールをチェックポイントまで移動するようなゲームを考えてみましょう。チェックポイントって、「物」でしょうか? 単に「ここがそうですよ」というマークのようなものじゃありませんか?
つまり、実際の「物」として、物理的に衝突したりするオブジェクトである必要はない。いえ、むしろ「物」でないほうがいいわけですね。単なる映像のようにそのまます~っと通り抜けたりできたほうがいいわけです。
こうした、「接触した時に何かを実行するためのマークのようなもの」を作成するのに用いられるのが「トリガー」です。トリガーは、特別なオブジェクトなどではありません。ゲームオブジェクトに用意されているトリガーの設定を行うだけで、そのオブジェクトはトリガーとして機能するようになります。
トリガーに設定されたオブジェクトは、他のオブジェクトと物理的な接触はしなくなります。ぶつかっても、そのまま幽霊かなにかのようにすーっと通り抜けていきます。もちろん、衝突関係のイベントも発生しません。が、トリガーのためのイベントが別に用意されており、それを使って接触した時のイベント処理を行うことができます。
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