2-1 値と変数
ポイント:静的型付けになったSwift
値と変数は、プログラミング言語の基本といえるものです。これらの扱い方の特徴を知ることで、その言語がどういう性格のものかが想像できます。
静的型付け
Swiftの値と変数について、もっとも重要な特徴は、「静的型付けである」という点が挙げられるでしょう。
Objective-Cは、動的な型付けが可能な言語でした。特にオブジェクト関係は、id型という汎用的な型を使うことで、変数の中にどのような種類のオブジェクトでも入れることができました。これにより柔軟なプログラミングが行えたのは確かでしょう。が、逆にいえば、どんなオブジェクトでも入れられるので、余計なトラブルを招くことにもなりがちでした。
特に、Objective-Cでオブジェクトをまとめて扱うコレクション関係では、「保管できるオブジェクトの種類を制限できない」ということが逆に欠点にもなっていました。決まった種類のオブジェクトだけしか保管できないようなコレクションが欲しい、と思う人は多かったに違いありません。
Swiftは、オブジェクトであってもすべて静的に型付けがなされます。プログラムをビルドする段階ではすべての変数が「どんな種類の値が保管されるか」がきっちりと確定されます。Objective-Cより堅苦しい感じはするかもしれませんが、少なくとも間違った種類の値が保管されてしまうようなことはありません。
基本型になったテキスト
また、Objective-Cでは、扱いの面倒な値も存在しました。その代表が「テキスト」でしょう。Objective-Cでは、テキストは一般に「NSString」あるいは「NSMutableString
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