Apple Watchプログラミングの作法 Extensionアプリ/Objective-C対応

Apple Watchとは - スピード、スピード、スピード

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1.6 スピード、スピード、スピード

Apple Watchの最初のプロトタイプはマジックテープで腕に巻き付けたiPhoneだったそうです。さまざまなテストを行う中で、いままでのiPhoneアプリでのやり方では時間がかかりすぎ、ウォッチ画面を見るために持ち上げている腕が疲れてくるほどでした。大事なのはスピードだと気がついたのです。目標は5秒、長くとも10秒で終えることができる操作を目指すことになりました。

情報表示は当初はタイムライン形式でしたが、最終的には注意を払うべき大切な情報だけをより簡素に取り扱うことにしました。メッセージを受信した際にも「誰から」という最小限の情報だけを伝え、それを確認したユーザーが腕を上げたままであれば、さらに詳しい情報を表示します。このようにユーザーをなるべく情報の洪水から遠ざけ、なおかつ、ユーザーの思いを汲み取ろうとする配慮があります。これはあとに紹介するグランス(Glance)や通知表示(Notification)にも通ずるコンセプトです。

「ただ正確に時を刻むだけではなく、最も意味のある、最も役に立つ時間の使い方ができるように」という Apple Watchのキャッチコピーがあります。どのような人にも1日は24時間、それぞれ平等に与えられた貴重な時間を大切にする。これがまさにApple Watchの根本となる考え方なのでしょう。

Apple Watchに届いたメッセージをチラリと確認し、急用でないことを判断して、すぐに家族との会話の続きに戻れる心地よさ。そんな貴重なひとときを新しいテクノロジーで取り戻すのです。

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